銘酒群馬泉の島岡酒造 [ 全国まち歩き建造物遺産 ]  [ Home ]

創業文久3年(1863年)、日光例幣使道沿いの酒造

銘酒群馬泉の島岡酒造

太田市由良町375-2



掲載日:2014/10/23
 旧日光例幣使道の木崎宿と太田宿のちょうど中間辺り、 太田市由良町(旧群馬県新田郡宝泉村)にある銘酒「群馬泉」の蔵元「島岡酒造」さん。数年前の夏、知人に連れられて訪れ、淡い若草色の透明ガラス瓶に入った酒が冷蔵ガラスケースに並ぶ姿が見るからに美味しそうで、カミさんの土産に購入。この酒、「純米生酒・淡雪草(うすゆきそう)」で春夏期間限定品です。口当たりが爽やかでキレも良く、正に淡雪草の名前がピッタリ。
 この日、知人と同行だったこともあって店の見学は控え目にしたのですが、それ以来、蔵や赤レンガの煙突がずっと気になっていて、今年の夏、改めて訪問しました。今回は女将さんに店の奥を案内していただき、煙突や蔵、まだ現役の井戸などを見学させていただきました。
 創業は文久3年(1863年)、今から151年前。この地域が新田荘と呼ばれていた時代です。醸造製法は天然乳酸菌と自然の力を利用した「山廃造り」、日本酒古来の製法です。米は地元の「若水」、水は湧き水を使用し、その井戸はまだ現役です。
 銘柄は純米大吟醸、「淡緑」、超特選純米、山廃純米、山廃本醸造、「舞風」、「淡雪草」、「初しぼり」など多数。販売時期限定の銘柄もあります。
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 酒の話はこの辺にして、母屋から庭に出ると、まず目に飛び込んで来るのが出入り口脇に立つ赤レンガ煙突と貯水タンク。煙突は見上げるばかりの高さ。真っ青な空にすっくと立ち、「清酒 群馬泉」の白い文字が夏の太陽光を受けて光っていました。貯水タンクの下には井戸がありますが、こちらは現在は使用していないとのこと。新しい井戸は少し離れた場所の蔵の脇にあります。母屋と東西の蔵の間には中庭があり、そこに身を置くと、古の時代にタイムスリップしたかのようです。
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赤レンガ煙突や蔵、井戸



2014/8/19

赤レンガ煙突と貯水タンクが並んでいます。 2014/8/19


井戸。現役です。 2014/8/19


かつて使用していた木の桶やつるべなど、
様々な道具が保存されています。
2014/8/19

夏の青空に映える赤レンガ煙突。 2014/8/19


湧き水を汲み上げて貯水するタンク 2014/8/19


中庭を挟んで建ち並ぶ蔵 2014/8/19




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 東西に建ち並ぶ蔵の内、西側道路側の蔵は木の腰壁と白壁で連なり、重厚感が溢れています。蔵の北側は下が通用門で上が居室になっていて、敷地内から眺めると、太い木の梁や柱、その他様々な和風建築様式の姿を見ることができ、木造部材が露出した住宅をほとんど見かけなくなった現在、昔の旅籠の映像を見るような錯覚に陥ります。
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通り側に並ぶ蔵造り



白壁と木の腰壁で連なる蔵(西側の道路から)
2014/8/19


西側の道路側に並ぶ蔵の一番北側。下が通用門、上が居室。
2014/8/19

中庭から見る西側の蔵並び
2014/8/19

西側道路に建ち並ぶ蔵の一番北側を敷地内から
2014/8/19
 再びお酒の話。
 昭和中ごろまでは酒と言えば「日本酒」。その後、ウィスキーやビール、焼酎、各種アルコール飲料との競合で醸造元が次々に廃業し、日本酒に接する機会も減りました。ところが、群馬や栃木、茨城、新潟、長野辺りの観光地に出かけ、道の駅やドライブインの土産売り場で見かけるアルコール飲料の主流は日本酒。
 たまたま先日の某テレビ番組で、増加する外国人観光客とその嗜好をテーマに取り上げていましたが、彼らが好むのは日本酒。冷酒でワイン感覚で味わっています。 昨年(平成25年)12月、ユネスコ無形文化遺産代表一覧表への記載が決定された 「和食」。その「和食」に合うのは「日本酒」かも知れません。今やワールドワイドな「日本酒」、ブーム復活の兆しが見えて来たようです。(2014/10/23 記)




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